植物と微生物の関係を知ること

植物と微生物の関係

元々、植物(野菜)と土壌の微生物(カビの仲間)は、共生といって共に助け合う同士の関係です。植物は、微生物のエネルギー源である糖分の栄養分を根から吐き出し、微生物はその栄養を求めて植物の根に集まります。微生物はたくさんの栄養分が欲しいため、せっせと植物に無機物をイオン化して運び、植物の茎や葉っぱを太く立派な植物に育てているのです。事実、この微生物が全くない環境に置かれた植物は、窒素肥料を与えても育ちは良くありません。
(北海道大学大学院地球環境科学研究院平成19年度公開講座 快適環境をまもる微生物たちの姿とはたらき. 平成19年8月21日~9月25日.https://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/handle/2115/36619
つまり、微生物と植物の関係が乱れると植物は上手く育たないということです。ところが人間は、窒素、リン酸、カリの栄養さえ与えれば植物は育つと思い化学肥料を大量に与え、土壌中の生物や微生物を害虫と勘違いし農薬で殺してきました。確かに、収穫量は上がりましたが、農薬や化学肥料を使うと、やせた土地になりやすく塩害を引き起こし、土壌そのものを痛める結果になりました。
また、農薬は植物内部に残留し、その実を食べる人間にまで悪影響を及ぼすことが解り始め、農薬を使わない、昔ながらの有機栽培方法が見直されているのはご存知かと思います。化学肥料を植物に与えると硝酸態窒素が残る問題が指摘されていますが、この問題にも土壌微生物の関与が解明されてきています。
しかし、ここで大きな課題が出てきました。化学肥料や農薬で育てた植物は、育ちが早く大量生産に適していますが、昔ながらの栽培方法では成長が安定せず大量生産が難しいのです。そのため、作物の価格は高くなりますし、生産量が少ないため食料不足を起こしてしまう可能性も出てきます。

謎が多い、植物が育つしくみ

植物が育つ仕組みについては謎が多いのです。解ってきたのは、微生物が植物と共生していたということ。つまり、自然界は上手く仕組みが出来上がっていて、たくさんの微生物達が互いに影響し合って、ほんの僅かな働きしかしなくても、その微生物が必要なことや、多過ぎでも少な過ぎでもなく、それらは絶妙な共生バランスで成り立っていることが判り始めました。実をいうと、この微生物の働きについてはまだまだ知らないことがたくさんあり、科学では解明されていないことが多いのです。
そんな中でも研究が進み、仕組みが見えてきたのが、根と微生物の関係です。この根の周りを根圏といい、この根に関係する微生物を根圏微生物といいます。植物の根は、根圏微生物から栄養を与えられます。ある微生物は植物の根の内部まで入り込み、植物を育てていきます。しかし、どんなものにも敵はいるもので、土壌の微生物も全てが植物にとって良性ではありません。悪性の微生物に侵食されてしまえばどんなに丈夫な植物でも死んでしまいます。
では、悪性の微生物はどういう原因で発生するのでしょうか。例えば、水をやり過ぎると根腐れを起こしますが、これは、良性の微生物が活動をするより遥かに悪性の微生物の活動が活発なため起こります。良性の微生物が、悪性の微生物よりもたくさんいて活発に活動できるなら、根腐れは起きません。つまり、植物の新陳代謝が活発で元気であるため、悪性の微生物は活動が抑制され繁殖ができないのです。植物が元気であれば、たとえ少々の障害があっても、新陳代謝が活発であるため、致命的なことになりにくいのです。

良性な微生物を活性させると収穫が増える

では、この良性な微生物を活性させるにはどうすれば良いのでしょうか。
日本では、古来から発酵という方法で、食物の保存や、全く別の物に作り替える技術を持っていました。この発酵は、微生物の働きによるものです。納豆は納豆菌、日本酒は麹菌、ぬか漬けは乳酸菌と、古来の日本人は理由を知らずに、菌や微生物をちゃんと利用していたのですね。大豆を藁で包んで納豆菌を加えておけば納豆になると、経験から学んだのでしょう。
このように、良性の微生物を上手く利用することは、元々、自然界の現象を使う訳ですから、人間にとっても安全ですし、自然を破壊しない調和的な方法なのです。当社で販売しているエポック地楽園エポック・ターボ8という酵素肥料は、植物と微生物の活動を活性させる酵素(タンパク質)が含まれています。先に説明した根圏の微生物に対し、活性を促し、根と微生物の活動を助けます。悪性な微生物が活性の妨げになりますから、邪魔者がいなくなったことで、植物は大変良く育ちます。しかも、元気が良いため、子孫をたくさんつくっても体力が衰えないので、より多くの実をつけるため収穫量も増える訳です。
このように、自然界の仕組みに逆らわず、自然界に合わせること、あるいは、その仕組みを助けることで、人間は自然の恩恵にあずかる。それは、大昔から我々の祖先もやっていたこととなんら変わりはありません。ただ、自然界の仕組みがほんの少しだけ解っただけなのです。

野菜元気酵素エポック 発売中

無農薬栽培に最適酵素
エポックなら、土壌微生物の働きで植物の代謝をよくし、病害虫にかかりにくい健康な野菜が育ちます。990円(250ml) ご購入・詳細

前の記事

病害虫の原因判別法