人口増加と窒素肥料の話

いつも弊社の栽培にご理解いただきありがとうございます。
今回はちょっと違った視点から「窒素」について話をしたいと思います。

よく
「イチゴ 100kg あたり どれぐらいの窒素が含まれているでしょうか?」
と生産者に質問すると、「わからないなぁ」「考えたこともないよ」
と返事をいただきます。
考えている人の方が少ないとおもいます。
ただ、物を生産することに関しては工業も農業も変わりなく
原材料があるから製品が出来上がります。
乱暴な言い方をすれば、窒素を投入した分だけ収穫量が出来るのか?
簡単には言えませんが、窒素量が収穫量増加に影響していることは
歴史が物語っています。以下のグラフをご覧ください。

世界人口の増加と窒素の関係を示したグラフです。

1913年のハーバーとボッシュが
水素と窒素からアンモニアを合成する方法を確立しました。
が!
アンモニアを合成するためには高温高圧環境が必要です。
温度400~600℃、圧力200~1000倍の超臨界環境が必要で
当時はそんな設備を整えることが出来なかったので
アンモニアの合成量は増えませんでした。

1890年あたりから1950年まで人口が緩やかに増えていますが
このときは「コウモリの糞」を肥料としていました。
この「コウモリの糞」は第一次世界大戦を引き起こすほど肥料は重要でした。

1950年の第二次世界大戦後から急激に人口が増えています。
人口が急激に増えたのは世界が平和になったからではなく、
当時は出来なかったアンモニアの合成技術が、
皮肉にも戦争によって技術開発されたことが理由です。

肥料が増えると食料が増え、人口を支える糧になります。
しかし、「やったからいい」というわけではなく
また、「やらないほうがいい」というのも誤りです。
考え方や使い方を間違えれば無駄になりますし、生産量や質の向上は見込めません。
生産量に応じた肥料の投入と植物が育ちやすい環境を整え
品質と生産量向上に寄与できればと毎日考えて仕事をしてます。